システムエンジニアとして派遣で働くメリットは?

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IT業界の仕事

派遣というと、一般的には、不安定で正社員になれないから仕方なく働いているという、ネガティブなイメージを抱く人も少なくありません。
しかし、僕は、あえて、システムエンジニアの仕事を派遣として行っています。

実は、正社員として働いていた時もあったのですが、その当時の職場環境と収入に不満があったのです。
小さなIT企業でしたが、給与は、能力重視の年俸制という形をとっていました。
それでも、違う分野で働く同級生に比べたら、けっこう高い年収を得ることができていました。
しかし、年俸制ということで、どんなに労働時間が長くなっても、ほとんど見返りがなかったのです。

システムエンジニアというか、IT業界の仕事がら、納期に合わせるために残業が増えたり、徹夜で仕事をしたり、システムのリリース時には、祝日出勤や、土日の深夜の出勤など、当たり前にあります。
しかし、だからといって、特別な給料が得られるわけではありません。

また、小さい企業だったせいか、リリース後に不具合などが起きると、開発担当者や、顧客との窓口役であるシステムエンジニアの僕のところに、緊急で連絡が入ってきます。
それは、自分の休日であろうがまったく関係ないって感じで、携帯が鳴ります。
プライベートな時間であっても、対応に追われたり、最悪の場合、会社や担当企業のところに駆けつけるという具合でした。

それでも、特別なものがある支払いの企業社ではありませんでした。
心身ともに疲れてしまい、これだけ働くんだから、もっともらってもいいはずと思ったのが、正社員を辞め派遣を選んだキッカケだったのです。

派遣の場合、時間給ですので、休むなどして労働日数が少なければ、その分、収入は減りますが、労働時間に応じた時給がしっかりと支払われます。
1日の所定時間を超えたり、深夜残業になれば、時給に一定額が上乗せされ、高収入に結び付くこともあります。
また、派遣を雇う側も、しっかり仕事をする限り、正社員に対するより、好待遇というか、割と自分の立場を尊重してもらえるのです。

正社員の場合、上司や社長に不満をぶつけるなんてとてもできませんでしたが、派遣の場合、派遣会社を通して職場環境や労働条件などの不満や相談をすることができるので、自分的には、保護された形態だなと満足しているのです。

利用した派遣会社の1つにインテリジェンスがあります。
https://haken.inte.co.jp/technical/

大手の派遣会社

インテリジェンスのIT・Web・機電系では、IT専門のコーディネーターが付いて、求人に応募したり、面接を受ける際のアドバイスや同行、就業後の様々な相談に乗ってくれたり、キャリアアップに関するアドバイスをくれるのがポイント高いと思います。
僕についてくれたIT専門コーディネーターは、ご自身がもともとシステムエンジニアとしてシステム開発や保守、メンテナンスの仕事の経験者とあって、話もしやすく、業界のことも本当によく通じていて、頼りがいがありました。

大手の派遣会社ですので、正社員としての採用はとても無理とはばかられる、IT大手企業への派遣求人も多いのが特徴です。
どんなに名高い企業でも、実際に働いてみないと自分に合っているかなどは分かりませんから、まずは、派遣で働いてみてココでずっと働きたい!と思ったら、正社員への道を模索するのもありではと思うこのごろです。

システムエンジニアに必要なスキルとは?

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仕事の進め方

システムエンジニアをしていく上で必要なスキルとは何でしょうか?
この業界に詳しくない方が、真っ先に仰るのが、PCスキルでしょう?
ソフトウェアとか開発するスキルが必要なのよねと仰います。
しかし、実はそうではないものでそもそも、システムエンジニア、いわゆるSEに独自の資格はありません。
また、一般の方がイメージする開発の仕事は、プログラマーが行う仕事であって、システムエンジニアは基本的に行いません。

システムエンジニアは、IT化したシステムを導入するにあたり、導入を検討している企業やお店などの相談に乗り、ニーズと課題をピックアップし、それを解決し、ニーズを満たすためのシステムの提案をする仕事です。
そして、その提案に基づいて、具体的なシステムの仕様を定義し、流れや動きを作り、それに基づいて動くシステムをプログラマーに開発依頼をします。

定められた納期に間に合うよう、スケジュール調整をしたり、プログラマーへの指示や、進捗管理、アドバイスなどを行いながら、定期的に導入企業に進捗の報告を行ったり、開発途中のシステムのチェックを行ったりしていきます。
つまり、プログラミングやソフトウェアの開発のスキルよりも、顧客とのコミュニケーション力や、提案力、交渉力、そしてスケジュールや開発要員の管理能力といったものが要求される仕事です。

そのため、驚かれるかもしれませんが、けっこう文系出身の人間がいたりします。
大学時代には、全くPC開発など勉強したこともない、英文科卒とか、経済学科卒とかの方です。
その点、プログラマーは、大学も理系のコンピューター学科であったり、プログラミング等を専門に勉強する専門学校卒の人が多いようです。

IT企業の営業

IT企業においては、かっこよくいえば、コンサルタントとかアドバイザーなどという事もできますが、営業的な側面もあります。
導入する企業も1つの会社だけでなく、幾つかのIT企業から話を聴いたり、見積もりを取ったりしているので、
自社が選んでもらえるかどうかは、システムエンジニアの企画力や提案力、交渉力、そして人柄、人脈なども関係してくるのです。

仕事が取れるかどうかは、特に小さいITベンチャー企業などには、死活問題にもつながるため、けっこうシビアです。
企画力、提案力、交渉力をアップして、仕事を勝ち取るためには、経営的な視点や、各業界の基本的な知識や現状の問題などを、敏感にキャッチできるアンテナや知識が必要と考えられます。

システムを導入するという背景には、必ず経営の効率化、人件費の削減、ライバル企業に差をつける、またはライバル企業に追いつくといったニーズがあるからです。
顧客になる企業の属する業界は本当に様々です。
アパレル系、食品販売、食品製造、ドラックストア、美容院、不動産賃貸、製薬会社、病院、保険会社、証券会社などなど私が携わったことのあるところだけでもこんなに多種多様になります。

財務的な問題や経営的な視点でみれば、根本部分は同じように理解することができますが、各業種ごとの専門的な視点も、多少は理解してのぞまないと話がかみ合いません。
なので先方は、自分たちの状況をより理解してくれるパートナーを望んでいるので、日頃から、各方面の知識や情報を学ぶハングリー精神が重要と思います。
また、IT化の普及は、ITリテラシーに乏しい顧客の増大にもつながっているので、詳しくない方にも、分かりやすく導ける力も必要だと、最近感じているところです。

システムエンジニアの具体的な仕事内容

エンジニアの例え

システムエンジニアの仕事は、どうも、分野違いの人には、プログラマーの仕事と勘違いされることが多いです。
意味の分からない暗号みたいな言語を打っているのでしょ?とよく言われます。
意味の分からない、確かに、知らない人から見ればそうかもしれません。
もちろん、ちゃんと意味はあるのですが。

僕ら、システムエンジニアの仕事は、そうしたプログラムを作成する前の段階から始まります。
イメージしやすくいうならば、プログラマーは大工さんで、システムエンジニアは、建築士とかデザイナーといったところでしょうか。

仕事の進め方

日々の暮らしを支えるマイホームに例えると、案外、理解してもらえます。
家を建てるための相談にのり、建築主の要望や希望を聞き取って、その希望を形にするための設計図を書きます。
そして、それを大工さんに示して、作業の指示を与えたり、時には、現場に出向いて、自ら手を動かし、一緒に作業をすることもあります。

また、定期的に現場のチェックを行い、予定通り進んでいるか、設計通りに造られているか、思わぬ問題が生じてないかなどを点検し、建築主に報告を行います。
無事に完成し、引き渡した後も、住み心地はどうかなどアフターフォローに出向くこともありますし、不具合や、住んでみて生じたニーズなどに応えることもあります。
まさに、こうしたことをシステムエンジニアはやっているのです。
主に、企業などのクライアントから、こうしたシステムを作りたい、こうしたシステムを作ることはできるだろうか、といった相談を受けます。

話し合いの機会を何度か持ち、システムの提案を行います。
もちろん、費用面や、いつまでに作るかといったことも含めて、プレゼンテーションを行います。
予算や時期がつきものなのも、マイホームの相談に似ています。
システムの企画が採用されたら、システム仕様を作成します。
IT業界では、要件定義と呼ぶのですが、この言葉も、知らない人には難しく感じるようです。
要は、そのシステムの概要を定義するわけです。
どんな目的で、どんな機能を有し、どんな構成になっているのか、構築のスケジュールや、費用などを定めます。
次の段階で、システム設計書を作成します。

これは、要件定義を具体的に詰め、機能の詳細を決めるものです。
もちろん、システムエンジニアが1人で決めるのではなく、クライアントのニーズを満たすことが何より重要ですから、週に1度~2度など、定期的な打ち合わせを設けて、確認をしていきます。
そして、いよいよシステム開発。
基本はプログラマーに任せますが、小さい会社だと、システムエンジニア兼プログラマーの仕事をする人もいます。

若い後輩のプログラマーをサポートにおきながら、スケジュールに沿うよう、地道な作業が続きます。
システム開発が終了すると、テストを行い、設計通り作動するかを検証します。
まずは、社内テストを行い、その後、実際に使うユーザーにも試してもらいます。
テストで問題がなく、必要な修正を済ませ、リリースの時期を待って、運用が始まります。

リリースしたら終わりではなく、順調に稼働しているか、エラー等のトラブルはないか、その頻度はどの程度か、ユーザーの使いやすさはどうか、そもそも、そのシステムがユーザーの業務の効率性に貢献してるかなどのチェックを行い、ユーザーへの報告とともに、改善要望や、運用を通じて、さらなるニーズが出てくれば、次の開発フェーズへと進んでいきます。